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東広島の祖父の家の風景。
縁側には庭からの風と光が届く。
祖父がおいたチェアは、里帰りの際には取り合いになる。
これだけで充分だと思える空間である。
CICLO da TERRA
一周回って新しい
1周回って新しい!
ファッションや音楽には、そういう豊かさを感じる瞬間がある。
技術はどうか。
技術を駆使して、便利な生活を手に入れた人々の多くが、
技術がなかった頃に戻れなくなる。
都市はどうか。
都会の便利さに慣れて人々が集まると、
田舎は廃れて住みにくくなる。
けれども地球は回っていつも同じところに帰ってくる。
だから、満遍なく日を届ける。
一周回って新しい日を。
夏に田舎の実家に帰ると、
夜に山からの冷気が降りてきて、とても気持ちがいい。
こういう永遠普遍である地球側の営みに、
私たちは一周回って帰って来れるのだろうか?
地球は永遠普遍を保てるだろうか?
建築デザインを、技術のパッケージデザインにしたくない。
そして価値観をひとつの方向に促すことはしたくない。
その建築によって起こる変化が、地球のサイクルに似合うか、
ということを考えながら設計しなくてはならない。
地球らしく、価値観を回しながら住みこなす。
そんな営みをデザインしたい。
13 / 09 / 23
MASAHIRO OKADA



学生時代に古民家を学生カフェにリフォームした。
改修前の内装解体後の写真:
板張りの屋根下地や虹梁(曲がった梁)は、今ではほとんど使われない。
内装改修後:
天井を一部オープンにして、貴重な小屋組みをライトアップした。
これだけで充分な空間になった。
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